証券営業

証券営業ってなにするの?就活生、新卒、証券会社に興味を持ったあなたへ

新規のお客様を開拓することが一番尊い仕事

新入社員の仕事 = “新規開拓”

証券会社に入社したら荒波うごめくマーケットを相手にトレーディングして莫大な資金を運用することを思い浮かべている人はいるのではないでしょうか?

私は証券会社=「営業」と分かっていたものの頭の片隅ではこんなことを夢見ていました。

実際のところ証券会社に新卒で入社したら十中八九は支店の営業から始めることを覚悟しておくのが良いです。

野村證券では新入社員がコールセンターに配属になるということが非常に話題になりましたが、正直営業は現場で鍛えられるものだと実感しています。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64644750V01C20A0EE9000

コロナ禍であり証券会社を取り巻く環境が変化してきているので時代に柔軟に対応しているという意見もあると思いますが、営業は教えてもらってできるようになるもんではないと思います。私も色々試してほとんどが失敗したけれど、ラッキーな運と素晴らしい縁に恵まれて今まで証券マンを続けられている気がしています。

ちなみに私は入社してから4年間は支店営業を経験して本部部署(営業)に異動しています。

支店時代を振り返って証券営業のリアルについてお伝えできればと思います。怖いもの見たさでもご覧いただければ幸いでございます。

入社1年目はなにするの?

  • 集合研修
  • 支店に配属、同期は全国に散り散りに
  • みんなはじめはお客様は0
  • 全国の同期の成功事例と自分の現状に絶望、敵は身近なところに
  • 2年目を目前に少しずつ数字という名の重い責任がのしかかる

集合研修

とにかく楽しいし皆んなギラギラしてて証券マンになるような人ってすげーって感じです。

この時期は学生気分も抜けていないけれど社会人としてやる気もある絶妙な時期で失敗もしましたが総括すると楽しい期間です。

集合研修の最後に配属発表されます。正直な話この配属は本当に大切!!

初配属店で辞めてしまう人は結構多かったです。

当時の私は希望が通るもんなのか、運なのか、なんなのかはよくわからなかったです…時が経ち何かの優績者懇親会で当時の恩師に話を聞いた時にはそれぞれのバックグラウンドと個性を考えて配属は決めたと聞いて本当に感謝。

支店配属

金融機関は景気の良し悪しに左右はされるものの他の業界業種に比べると採用人数は断然に多いです。

私が入社した時は就職氷河期と言われるような時期でした…2、3年後であれば売り手市場だったのに…

初配属は地方の大きい支店でした。

同期は総合職5人、エリア限定の女性が2人の7人です。ちなみに10年以上経った今残っているのは2人。

この同期は人生においてもかけがえの無い存在になることでしょう。競争心剥き出しのあなたも同期とは仲良くすることをオススメします。

仲良くなるには理由があります。それは同じ厳しい環境で同じ時を過ごし地べたを這いずり回った記憶を共有するからです。

みんなお客様は0、やり方はあなた次第ご自由にどうぞ

集合研修で基本的なことは教えてもらいます。

そして新入社員には業務を教えてくれる直属の先輩社員が専属でつきます。さまざまなアドバイス、ご指導をいただけます。ヒヨコが生まれて初めてみたものを親と思うのと同じような感覚におちいるでしょう。

先輩社員のやり方は社会人生活の基礎になりがちなのでやばい人についたら不幸です。

よく皆さまが証券営業といえばこんなイメージありませんか?

  • 飛び込み訪問
  • テレコール
  • DM(ダイレクトメール)
  • 手紙、巻物
  • 待ち伏せ
  • 謎の会合へどうにか参加
  • 紹介、紹介、紹介

全部やります! ただ人には向き不向きがあるので自分に合ったやり方を試行錯誤します。

私は毎日DMを作成(50〜100通)、テレコール(30〜100件)、訪問(0〜30件)くらいかな?

日によって全然違う予定ですがDMはなるべく毎日送るようにしていたと記憶しています。たぶん…

よくネット上で見かける1日500件テレコールとか100件訪問(都内の支店の商業ビル街とか全然できそう)はかなり気合が入ってないと無理かなってのが個人的な感想です。

ただ本当にやっている人がいるというのも真実だと思います。

1年目の仕事は新規開拓で重要なのは ①口座開設件数 ②預かり資産 ③記憶に残る取引

基本的には①②ですが全国にギラギラ証券マンの卵がいるので先輩社員もびっくりするようなめちゃくちゃ大きな取引をする新入社員も出てきます。

名を売ることは今後のキャリアに大きなプラスに働くので運でもなんでも結果を残すことは大切なことです。

あなたの1年目の成績は?と聞かれると上位15%くらいには入っていたように記憶します。正直この時の成績は屁でもないですがノリに乗ってスーパーなまま人もいるのでできるに越したこたぁないです。

数字 全国での自分の立ち位置はすぐにわかるぞ

数字は明快です。何位かすぐわかるから…

私が配属された地方支店は若手ができると噂の支店でした。そんなこと言われるとそんな気分がしてなのか同期がライバルになります。

各課に所属した同期が成功事例を続々と打ち立てる中で無力を感じる日々が続きます。

ただ奇跡的に初めて名刺交換してくれたマダム社長が初めてのお客様になったりたまーに幸せなことがあったりするわけです。

“振り返れば” 愚直に試行錯誤していくことは本当に大切なんだと思います。 当時は “必死” そのものです。

1年目の終わりには…

数字という責任がひょっこり顔を出し始めます…

ここからは違う修羅場の始まりです。

2年目はなにするの?

  • 1年目の延長+α
  • 後輩ができることで変わる立場

1年目+αってなにが加わるわけ?

やるべきことは『新規開拓』です。これが一番大切で尊い仕事です。

しかし、やらなければいけない仕事が出てきます。エクイティファイナンス、募集物と呼ばれるような引受債券、新発投資信託、その他沢山いっぱいやる事が出てきます。

※今の時代はもっと柔軟にお客様に必要な時間に自分や会社のリソースを使うことが可能になっているんだろうなと思います

ちなみに『収益』を上げることも求められます。

これが難しい…新規開拓と収益が素直に一直線に繋がっている営業員が理想ですが、色々な手法で収益を上げていくことになります。

後輩ができるってのは責任が生まれる

新入社員時代に厳しく指導されることがあったとしても、なにもできないのはみんなの想定の範囲内です。

その分をカバーするのは先輩社員の仕事なのです。2年目からはその一端を担うことになります。

未稼働のお客様や若干の引き継ぎのお客様を担当させてもらえます。

ここで本来やるべき『新規開拓』に邁進するのも、2年目から数字を背負って責任を果たすことで認められるのもやり方次第です。

振り返れば『新規開拓』をやめてしまうと成長が止まってしまうんだろうなって感じます。

だんだんプレッシャーがのしかかってきたりする時期でしょうか?所属する課の上司によって全く別世界になると思います。

私はこの頃から苦しく厳しい時代になるんだろうなと予感していたのを覚えています…

3年目以降は?

ある程度一人前になったという雰囲気が流れはじめます。

そして後は粛々と責任を果たしていくことになります。

引き継ぎがあったとしても目標ができるには程遠いので1、2年目にどこまで新規開拓できるのかが重要になってくると思います。

とにかく私はキツくて辞めたいと思い始めたのはこの時期でした。

ただし毎日朝は来てしまう…あの案件絶対できなきゃ終わるな…このマーケットの水準だとなにもできないよ…とか色々です。

私生活ではこの時期に結婚したり子どもが産まれたりと私生活での責任も増してきた時期でした…おれには無理だよ的な日々が多々ありましたよ…

ただ給与は社会人3年目で平均年収の2倍近くは貰えてましたよ。人生はなにをとるかが難しいですね…

 

そして誰でも経験するであろう “異動” が我が身に

苦しい日々でも結果を求めて努力することは大切かなと綺麗事ながら思っています。

それは自分の “異動” の経験で実感しました。

当時の支店長や上司から見られて評価されていたのだと気づいたからです。

そして新たな部署で証券会社の奥深さを体験することになります。

またそんな話もブログで紹介できればと思います。

ここまで読んでくれた方ありがとうございます。引き続きよろしくお願い申しあげます。

 

 

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